ずっと気づかなかっただけ。
「いやじゃないけど…」

恥ずかしくて恥ずかしくて、

拒んでしまう。

「…やっぱり幼なじみ?」

チカくんの弱々しい声にドキッとする。

そばにいたいし、

応えたいって思ってるんだけど、

これが幼なじみの好きとどう違うのか、

恋愛として好きと言うやつなのか、

ポンコツの私にはまだまだ理解できてなくて。

チカくんの問いにどうしようと戸惑う。

「…悪い。やっぱ休む。太一かクマに迎えきてもらって、1人で電車乗るなよ。」

さっきまで私を抱きしめてくれてたのに、

チカくんが私をベットから下ろして、

また背を向けて寝転がる。

「チカくん、あの」

「返事は?」

「う、はい…」

話は終わりって空気を出されてしまって、

さっきの話にはなにも言え無くなってしまった。

チカくんから提出物とかを受け取って、

お水やゼリー、薬なんかを枕元において、家を出る。
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