ずっと気づかなかっただけ。

教室に着くと、

タケくんがいて、

「おはよー早いね!」

って声をかける。

「おはよ、早起きは得意なんだよね!課題とか予習、俺もここでやるようにしようかなって!」

え、なんで?

って声に出そうとして、やめた。

たぶん、この間のことを気にしてくれてて、

私が1人にならないようにしてくれてるんだ。

「ありがとう」

感謝を伝えると、

照れ臭そうに笑って、

「わからないとこ教えて!」

って前の座席を向かい合わせにして、

私にいう。

あ。

「いや、私ね、この学校入れたの奇跡レベルで…」

え、と声をもらして、

タケくんが私のノートを見る。

「う、うん、なるほど。」

って気まずそうにするから思わず笑う。

「お世辞でも大丈夫だよって言ってよ!」

「いや、言いたいんだけど、なかなかやばいよ?」

タケくんの言葉に笑いが止まる。

「え、本気?」

「うん、このページほとんど違うよ。」

…。

自分のバカさが笑えなくなってしまった…
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