ずっと気づかなかっただけ。
「あのね、どうでもいいことかも何だけど、チカくんとお付き合いすることになったの。」
「ふぅーん、って、えぇ!まじ?」
タケくんが見事な時間差のリアクションをとってくれる。
私がうなずくと、
「そ、そうなんだ、おめでとう。…ちなみに、太一には?」
ってなっちゃんと同じことを言うから、
タケくんにはなっちゃんのアドバイスも含めて相談してみた。
「…俺も夏海ちゃんと同じこと言う気がするけど、俺に言うってことはもう太一にも?」
うなずいて、朝の出来事を話す。
「あー、そっか、あー」
タケくんが頭を抱える。
「それで?結城さんは?何で俺らが太一にはまだって言ったか理解した?」
私はゆっくりうなずく。
「でも、どうしたらいいのか、わからない」
私がうなずいたのに少しだけタケくんが驚いた表情を見せて、
真剣な顔をする。