ずっと気づかなかっただけ。
「ねね、意外にお似合いなのかもね?」

太一の腕を引っ張ってコソコソと話すと、

太一がのけぞる。

「だからっ、近いっ」

あ、チカくんとの距離感じゃダメだよね。

「ごめんね…あ、」

謝ってる途中で視線の先に会いたかった人を見つける。

部活終わりなのか、

1人で買い物してるチカくん。

可愛い雑貨屋さんで。

…私と会わない間に彼女できたのかな。

チカくんのお姉ちゃんもお母さんも誕生日まだ先だし…

話しかけたいけど…ダメだよね。

「行かないの?」

太一も気づいて声をかけてくれる。
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