ずっと気づかなかっただけ。
「うぅ、我慢…チカくんに怒られたくないもん…」

チカくんから、泣く泣く視線を外して、

アピールを続けるタケくんと、受け流すなっちゃんの会話に戻る。

楽しいのに、

チカくんが頭の中をぐるぐるしてて寂しくなる。

今日、夜また覗いてみようかな。

でもまた鍵かかっててカーテン閉めてたら、

立ち直れないなぁ…

しょんぼりしつつも、

みんなが元気づけようと話しかけてくれるから、

一生懸命会話に集中する。

しばらくして、

「そろそろ帰ろっか」

っていうなっちゃんの言葉を合図にみんなで駅に向かう。

タケくんは歩いて帰れる距離みたいだけど、

改札までお見送りしてくれるんだって!

4人で歩いて改札が見える位置に行くと、

「真白。」

と誰かが私の名前を呼ぶ。
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