黒崎先生、質問です
「もう明日で林檎ちゃん終わりなんだね」
「……はぁ」
「溜め息は日に日に重くなっていくし、バイト中は大丈夫だけどスイッチ切れると本当顔酷いよ?ねぇ朴さん」
「この世の終わりって感じです」
さすが朴さん例えが上手い、まさにその通り。
「…辞めたくないです」
「うんうん分かるよ。私も林檎ちゃんがいなくなるのは寂しいもの」
「…本に囲まれたこの空間で働いてたいです」
「え、そっち?私達と働けなるのが寂しいんじゃなくて?」
「…それも寂しいですけど」
一番はやっぱり本だ。
最高に幸せだったのにな。
「はぁ、林檎ちゃんは林檎ちゃんだね」
「佐藤さん、それは褒め言葉ですか?」
「褒めてるよ。そういう所も含めて林檎ちゃんが好きって事」
「私もですよ」
佐藤さん、それに朴さんも…。
私を見てくれる2人の顔が優しくて、少し目頭が熱くなった。