【完】傷だらけのプロポーズ
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「はぁ?!?!?!?!」
記憶は定かではない。
昨夜酔っぱらって潰れたのを覚えている。しかも早い時間から。
しかし何故だ。何故なんだ。 何故俺のベッドに河合 真澄が居るんだ?!
LILI BULEに短大を卒業して昨年入社したという彼女は、現在21歳。 出会いは、会社の先輩に誘われた合コン。ちなみにその合コンに来ていた女性メンバーの中では頭一つ抜きんでる程可愛かった。
…可愛いというか、男ウケする女だなあというのが第一印象。女からは毛嫌いされそうなタイプ。 連絡先を交換してご飯に誘われて行ったが、昨日は早くから飲みすぎて記憶がない。
半ば自棄だった。 彼女の誘いに乗ったのも、お酒を飲みすぎてしまったのも。
ベッドからそっと起き上がる。
ヤッた形跡はないと確認。 大体酔っぱらい過ぎると出来ねぇし。
隣で眠っていた真澄もばっちりと服を着ている。 …これってセーフだよな?
慌てて立ち上がったせいか頭がガンガンと痛む。 しかしなんだ。酔っぱらってはいたが記憶の中で美麻に会った様な気がする。
けれどどうやって自分の家まで上がったのか、記憶にない。 俺…一体何やってんだ…。