【完】傷だらけのプロポーズ

「いえーい、ピザとチキン買ってきましたーッ。パシリ野郎です」

ピースをしながら自分の家のように上がって来たのはお調子者の卓で、その後ろだるそうに朝比奈がついてくる。

「うわあ、ありがとう、卓も夏樹も上がって~。 ビールは沢山買い込んであるからさー
めっちゃ腹減った」

「全く君は僕たちをご飯要員とでも思ってんじゃないかな?
俺も夏樹も仕事帰りだっつの。 それをピザとチキン買って来てってさー。本当に酷いわー」

「アハハ、お仕事お疲れさま。 ふたり共座って座って。私んちじゃないけどさー」

卓と奈子は相変わらず仲が良い。 いつも夫婦のような掛け合いをしている。
高校時代一時期付き合っていた二人だが、どうして別れた後もこうも仲良く出来るのだろう。

私は別れた元カレと友達のような付き合いは出来ないから、二人の関係を見ていると疑問が積もる。

二人からしてみれば、私と朝比奈の関係だってよっぽど疑問なのかもしれないが…。

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