【完】傷だらけのプロポーズ

弱々しく笑った美麻はやっぱり痛々しくて、抱きしめたくなったけれど、どうしてもそれが出来ない。

「もう…大河さんとは駄目だよね…。
てゆーか、朝比奈! 今思ったけど、私とパーティー抜け出してきてまずかったんじゃないの?!
真澄ちゃんにきちんとフォロー入れとかなくっちゃ…
ああ、もう私ったら自分の事ばかり考えて、真澄ちゃんの事全然考えてないじゃん…
さいあく…」

「いや、真澄ちゃんの事は…大丈夫」

全然大丈夫じゃない。 けれど、今日の一件で改めて思った。
やっぱり彼女とは付き合えない。それをはっきりと告げよう。
今日の行動を見て、美麻を好きじゃないと誤魔化すのはもう不可能だ。

「大丈夫じゃないじゃん。 …てか真澄ちゃん想像以上にいい子だよね。
大河さんに気のある女の子から私が絡まれてる時すごく庇ってくれてたし…
あー…そのお礼も言えなかったよ…。」

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