【完】傷だらけのプロポーズ

「奈子も俺もとっくに気が付いている。つーか気づいていないのなんかお前ら二人だけじゃねぇーの?
どう見てもお前も美麻もお互い好き合ってんだろが。そうじゃなきゃとっくに離れてら」

「そんなの嘘だ…!だったら…じゃあどうして…俺を好きなのに結城大河と付き合ったり、あいつの所に行ったりするんだよ?!」

「はぁ?!そんなのおめーがうじうじぐちぐち悩んでいつまで経っても美麻に好きだって言わないからだろ。
そんなの自己責任だね。」

「お前ら…知っていたなら早く言え!
薄情者どもがー!!俺の気持ちをずっと知っていた癖に!」

今実際目の前に卓と奈子が居たら首を絞めていたと思う。

「だから…今からでも遅くはねぇんじゃねぇか?」

「全部遅いっつの…今更そんな話聞いたって…。
あいつ、結城大河の所に行っちまったんだぞ?!」

「はぁーーーーー………」

更に卓のため息が深くなっていく。 その後、少しだけ優しい声で諭すように俺へと言った。

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