【完】傷だらけのプロポーズ
東日百貨店。月曜日の午前のLILI BULEの店内は暇そうだった。
というか、化粧品フロア自体が暇っぽい。 まあ、月曜日にはよく見かける光景だ。
マスクをするのは心もとない。 頬をめいっぱい隠してくれるのは助かるけれど、マスクの下ファンデーションとコンシーラーが取れてしまわないかと不安でいっぱいだ。
中学から出会ったメイク。 メイクは本当にすごい。
あの頃からすっかりメイクにハマってしまい、今でもコスメオタクだ。
デパートで売られている少しお高い高級コスメから、バラエティーショップや薬局で売られているプチプラのコスメ。 はたまた最近話題の韓国のコスメまで。
新作が出ればありとあらゆる物に手を出している。 そしていつの間にかコスメが大好きになった。
お化粧は魔法の一つだ。
たっぷりと保湿をした後に、化粧下地とリキッドファンデーションを肌に乗せる。 これはその日の気分や肌の状態によってまちまちだ。
そしてその工程で赤いあざは大分薄くなる。
そこにコンシーラーを重ねて行く。 コンシーラー一つ取って見ても、あざの色の種類によってさまざまだ。