【完】傷だらけのプロポーズ

届いたばかりのお肉を一枚一枚焼きながら、大河さんが褒めてくれたのは私の瞼に乗っているLILI BULEのアイシャドウの新作。

発売と同時に完売したLILI BULEからは初のリキッドアイシャドウである。

6色展開で発売されて、そのどれにも星屑のようなパールとラメが散りばめられている。発色が良く、派手過ぎないラメは上品に光り輝き顔をパッと明るく見せてくれる。

私が今日塗っている物は店頭でも1番人気のベビーピンクだった。

「すごく綺麗な発色なんですよね。 リキッドタイプの物はよれやすいって印象だったんだけど、これは朝塗って夕方になっても綺麗に発色してるんです。」

「うん。美麻ちゃんによく似合ってる。 まあ、美麻ちゃんはぱっちりとしてて綺麗な瞳だからどんなお店のアイシャドウでも似合いそうだ」

「あら、瞳なら大河さんの方がずっと綺麗だと思いますけど? 整形せずにそんな平行二重なんて羨ましいですし」

「あはは、父親が外国人で得した所だね。 でも俺は男で女の子みたいにメイクを楽しめないのは残念だけどね」

「ふふ。大河さんって本当にメイクが好きですよね。男の人なのに珍しい。」

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