カフェのイケメン君が私のウソ彼です
「どうですか」


「おいしいですよ。」


「良かった。私が勝手に店、決めてしまったので。」


私もおいしいって思ってたけど、藤堂さんも同じように思っていてくれていたのは良かった。
普段からいいものを食べてそうだから、もしかしたらお世辞かもしれないけれど。


「そんなに気にしなくても大丈夫ですよ。そういえば、行き先を決めるとき、こんな感じでいいのか何回も確認してましたよね。」


「それは、私にあわせてくれたのかな、って思っていたので。藤堂さんとお食事だったら、もっとちゃんとした所かと思っていました。」


「ちゃんとしたところって。プライベートだったら全然こんな感じですよ、行く店とか。」


やっぱり私の言葉は藤堂さんにとって面白いらしい。
またクスクスと笑っている。
それでも感じが悪いとかそういうわけでもなくて。


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