カフェのイケメン君が私のウソ彼です
藤堂さんの冗談交じりで話をする姿なんて初対面の頃からは想像できない。
本当はもっといろんな表情を持っているのだろう。
私のことが片付いてからゆっくり知っていけばいい。


前向きに考えてみても浩くんのことは頭から消えない。
時間が経てばいつかは…って信じているけど、こんなに大きくなってしまった気持ちが完全に消えることはあるのかな。


不安定な気持ちだけど、行動しなければ今の状態から抜け出せない。


まだ、電車の中だけれど、とりあえずスマホの連絡先から浩くんの文字を探す。


『ずっと返事をしていなくてごめんなさい。
私の我儘だけど、2人で会って話せる時間を今週とってほしいです。いつだったら空いてるかな。』

浩くんの連絡にある質問になにも答えてない気もするけど、今の私にはこれが精一杯かな。
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