カフェのイケメン君が私のウソ彼です
どのくらいそうしていたのだろうか。不意に浩くんから引き離され今度は視線を合わせる。


「潤は他に好きな人がずっといると思ってたのに。僕に気があるような素振りは全く見せないし。もっと早く行動してればよかった。」


浩くんのことが好きって悟られていなかったのは、良かったのかなって思う。気付かれていたら恥ずかしい。

でも行動って?浩くんはなにかしたいことがあったのかな。


「好きだよ、潤。」


すき…スキ…好き⁉


浩くんが私を⁉


みるみるうちに顔が赤くなるのが自分でも分かる。


「あんなに積極的に頑張ったのに気づかなかったの?」


「いや。うん。優しくしてくれるとは思ってたよ。」


「前にも言わなかった?僕はそんなに優しくないよ。なんとも思っていない人のために動かない。」


さらに赤くなった私を見て可愛いとからかってくる浩くん。


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