カフェのイケメン君が私のウソ彼です

7th story

緊張

私が幸せを手にしたものの、やらなければいけないこともある。


それは藤堂さんと悪魔だ。


藤堂さんには、連絡を入れたら、すぐに電話がかかってきた。


藤堂さんの私に対する想いを知っているけれど、無視はできなかった。
本当はこのままフェードアウトしたほうが、藤堂さんのためにもなるのかもしれないって考えたりもした。


話をして、良かったですね、と言われた。


電話だけで終わらせていいのかな、と思ってしまうけれど、藤堂さんからそうして欲しいと言われれば、私からは強く出ることはできなかった。


心の中でありがとうございます、とお辞儀する。
藤堂さんのおかげで私は動くことができたから。


そして藤堂さんにも幸せがめぐってきますように、と切れた電話に向かってつぶやいた。