カフェのイケメン君が私のウソ彼です
宮くんは口を閉ざしたまま開かない。


これ聞いちゃいけなかったかな。
この理由に重大な秘密があると思わなかった。
私が秘密を抱えているように宮くんだって秘密を抱えていたっておかしくはない。


まぁ、私の秘密は今から暴露するところなんだけれど。


あたふたし始めた私の雰囲気を感じ取ったかのように宮くんがすっと顔を上げた。


「ちゃんとした理由なんてないと思います。ただミズキさんには前みたいに笑ってほしいから。」


そう言うと優しく私に笑いかけてくれる。


思わずその顔に見とれてしまう。
宮くんのこの言葉と笑顔に惚れない人っているのかな。
私が完全に宮くんに落ちた瞬間だった。


「さ、今度はミズキさんが話をしてくださいね。」


「分かりました。」


私は促されるままぽつりぽつり話始めた。
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