カフェのイケメン君が私のウソ彼です
だけれど男の人の特にそういう言葉に免疫がない私はいつもそれどころではなくなる。


そんな私の慌てた様子をみて、可愛い、って言いながら頭を撫でられる。


その仕草で余計に恥ずかしさが増してしまう。
どうすることもできなくて顔を赤くして伏せていた。


失礼します、という言葉と料理が運ばれてきた。


言葉を発さなくてもいい状態になったことにホッと溜息をこぼした。


目の前の料理の綺麗な盛り付けとおいしそうな匂いに心が躍る。


いただきます、と言って早速口に運んだ。


思わずおいしい、とこぼしてしまった。


「本当においしそうに食べるよね。」


フォークを手にしたままこっちを見ている浩くん。


「だって本当においしいよ?」


つぶやきを聞かれてたことも開き直る。
美味しいものは美味しいんだから。


「うちのカフェとどっちが好き?」


「その質問はずるいよ。比べられない。」


「カフェのほうが好きって言ってくれないんだ。」


意地悪な顔をしている浩くん。


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