カフェのイケメン君が私のウソ彼です
鏡を見て化粧を直す。
崩れているわけではなかったので安心した。


自分でも分かるくらいに明るい表情をしている姿が鏡の中にうつる。


浩くんと一緒にいれることがこんなにも嬉しいことなんて思ってもみなかった。


いつまでこのままでいられるか分からない。
まだ、大丈夫だよね、きっと。


部屋の前に行くと中から話声が聞こえてきた。
まだ浩くんと陽介さんが話をしているのだろう。


入りづらくて聞き耳を立ててしまった。


「好きならちゃんとけじめつけないと水城さんのためにもならないぞ。」


「分かってるよ。でもいろいろ複雑でそう簡単にいかないんだよ。」


聞かなければよかったと後悔が押し寄せる。


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