カフェのイケメン君が私のウソ彼です

「ミズキさん、あっちの席に移動しません?」


私が回想している間にいなくなり戻ってきた宮くん。


「うん。そうします。」


そこは初めて会話をした席。


OKの返事をされるのを分かっていたかのようにさっと飲み物をお盆にのせる。


動きの1つ1つもスマートだ。
普段からこんなことができるならたいそうモテるだろうな。顔だけも十分モテそうだけれども。


「ミズキさん、そんなに見られると恥ずかしいんだけど。」


「見てほしくてこっちに呼んだと思っていました。」


からかうような口ぶりで話す。


バーテンダーだもん。
普段から見られているから恥ずかしくはないでしょ。


でも、確かに顔とか行動とか観察しすぎたかもな。
手元に置かれたグラスを持ち上げ一口飲んだ。


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