カフェのイケメン君が私のウソ彼です
「なにか聞きたいこととかありますか。」


「聞きたいことですか。」


「はい。私ばかり話をしてしまいましたので。」


確かにずっと藤堂さんに話をしてもらっていた。
でもろくな質問が浮かばず、思い切った質問をしてみた。


「では、父から今日はどういった要件で会食を申し出ていましたか。」


今までの話からは推測することができなかった。
お見合いなのか、会社としての付き合いなのか。


「今回、私からお願い申しあげたんです。」


申し訳なさそうに切り出す藤堂さん。


意外。絶対に悪魔からだと思っていた。
私を連れていくってことは悪魔がセッティングしたからだってずっとおもっていたから。


「実はだいぶ前にパーティーでお話をしたことがあるんです。覚えていらっしゃいますか。」


首を横に振ってこたえる。
初対面ではないことに驚きを隠せない。


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