白銀の王子様


五月晴(ごがつば)れの気持ちのいい昼休み。

いつもと変わらない、ザワザワと賑やかな教室と平穏な昼休み。

……のはずなんだけど──────────

ーコツン。

楽しげなクラスメイトたちを横目に、私は机にぐたぁっと突っ伏していた。

「うぅ……」

突然やってきた生理痛に耐えること、かれこれ数時間。

あぁ……どんどんひどくなってる気がする……。

「玖宇、そんなに痛いなら保健室行きなよ」

頭上から降ってきた呆れ果てた声に、私はむくっと顔を上げた。
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