コイノヨカン
玄関には、スーツ姿の男性と女性。
50代くらいだろうか、女性の方はどことなく栞奈に似ている。
「すみませんお待たせしました」
「こちらこそ突然お邪魔してすみません。今井と申します。今井栞奈の父です」
「始めまして、松田渉です。どうぞお上がりください」
俺は、栞奈のご両親を応接間に案内した。
母さんもばあさんもやって来て、みんなで一通りの自己紹介。
「先ほど栞奈は帰っていないかと電話をして頂いたのは?」
栞奈のお父さんが視線を向ける。
「僕です。実は今朝家を出たきり、連絡が付かなかったものですから」
「今朝出たきり?」
栞奈のお母さんが不思議そうな顔をする。
「ええ。今朝、実家に帰ると言って家を出たんです」
てっきり実家に向かうものと思って、と答えた。
「はあぁ」
ご両親が黙り込んでしまった。
「あの、もしかして栞奈さんから何も聞いてらっしゃらないんですね?」
母さんが口を挟んだ。
え?何もって・・・
50代くらいだろうか、女性の方はどことなく栞奈に似ている。
「すみませんお待たせしました」
「こちらこそ突然お邪魔してすみません。今井と申します。今井栞奈の父です」
「始めまして、松田渉です。どうぞお上がりください」
俺は、栞奈のご両親を応接間に案内した。
母さんもばあさんもやって来て、みんなで一通りの自己紹介。
「先ほど栞奈は帰っていないかと電話をして頂いたのは?」
栞奈のお父さんが視線を向ける。
「僕です。実は今朝家を出たきり、連絡が付かなかったものですから」
「今朝出たきり?」
栞奈のお母さんが不思議そうな顔をする。
「ええ。今朝、実家に帰ると言って家を出たんです」
てっきり実家に向かうものと思って、と答えた。
「はあぁ」
ご両親が黙り込んでしまった。
「あの、もしかして栞奈さんから何も聞いてらっしゃらないんですね?」
母さんが口を挟んだ。
え?何もって・・・