コイノヨカン
夕飯は渉のリクエストで居酒屋へ。
とはいっても厚岸漁港の直送鮮魚を置いた産直のお店。
出されるものすべてが新鮮で、焼き魚一つとっても普段食べているものとは別物の味。
「すごくおいしい」
「だな」
地酒を飲みながら、嬉しそうな渉。
私も少しだけお酒を飲んで、注文した料理に箸をつける。
「はい」
いきなり、目の前に差し出された料理。
え?
目を丸くした私は渉を見つめた。
だって、いくら2人っきりだからって、今日の渉はどこかおかしい。
今日のっていうより、最近のだけれどね。
「ねえ、どうしたの?」
おいしそうなお料理を一口箸でつまみ私の口元へ差し出す渉に真顔で聞いてしまった。
どう考えても、渉のキャラではない。
こんな時妻は
「もしかして、浮気でもしているの?」
こんなセリフを口にしてしまう。
普段言わないような甘いセリフを吐く夫。
必要以上にボディータッチが多いのもいつもと違う。
「かわいくないなあ」
一旦手を止め、渉がさみしそうな顔をする。
もしかして怒られるかもとは思ったけれど、こんな顔をされるとは思わなかった。
まるで私が傷つけたみたいで・・・
「渉?」
一体どうしたの?
「なあ栞奈」
箸を置き私に向き直った渉が、静かに話し出した。
とはいっても厚岸漁港の直送鮮魚を置いた産直のお店。
出されるものすべてが新鮮で、焼き魚一つとっても普段食べているものとは別物の味。
「すごくおいしい」
「だな」
地酒を飲みながら、嬉しそうな渉。
私も少しだけお酒を飲んで、注文した料理に箸をつける。
「はい」
いきなり、目の前に差し出された料理。
え?
目を丸くした私は渉を見つめた。
だって、いくら2人っきりだからって、今日の渉はどこかおかしい。
今日のっていうより、最近のだけれどね。
「ねえ、どうしたの?」
おいしそうなお料理を一口箸でつまみ私の口元へ差し出す渉に真顔で聞いてしまった。
どう考えても、渉のキャラではない。
こんな時妻は
「もしかして、浮気でもしているの?」
こんなセリフを口にしてしまう。
普段言わないような甘いセリフを吐く夫。
必要以上にボディータッチが多いのもいつもと違う。
「かわいくないなあ」
一旦手を止め、渉がさみしそうな顔をする。
もしかして怒られるかもとは思ったけれど、こんな顔をされるとは思わなかった。
まるで私が傷つけたみたいで・・・
「渉?」
一体どうしたの?
「なあ栞奈」
箸を置き私に向き直った渉が、静かに話し出した。