コイノヨカン
「栞奈は栞奈だろう。他にどう呼ぶんだよ」
小馬鹿にしたような旺の態度がさらに怒りをあおる。
「誰だ?」
専務が冷たい視線を私に向ける。
「俺たち、一緒に暮らしていた仲なんだよな?」
思わせぶりな旺の態度に、「うん。まあね」私も同調してみた。
こんなに慌てる専務が始めてで、ちょっとだけ楽しくなってきた。
「一緒に風呂に入ったことも、同じ布団で寝たこともあるよな」
「まあ」
プツン。
専務から、そんな音がしたような気がした。
「栞奈、帰るぞ」
「えっ、何でですか?今来たところなのに。それにまだライブが」
「いいから、帰るんだ」
専務が私の腕を引っ張る。
「待ってください。せ、専務っ。・・・痛いっ」
強引に腕を引かれ、つい声を上げてしまった。
「やめろよ」
凄みを効かせた旺が専務の腕をつかんだ。
「離せ」
「あんたが離せ。嫌がってるだろう」
「お前には関係ない」
「関係ある」
ギーッと、威圧的な視線を向ける専務。
旺も負けずに睨み返す。
もー。
「2人ともやめて」
私は専務の腕を振り払い2人の前に立った
「旺、あなた調子に乗りすぎ」
「ごめんごめん。面白くてつい」
ハハハと笑ってみせる旺。
「渉さん。旺は弟です」
「弟?」
「そうです。思わせぶりな態度を取ってすみません」
私は謝った。
「ふざけすぎました。すみません」
旺も頭を下げた。
「イヤ・・・」
今度は専務の方がばつが悪そう。
私は始めて自分から専務の手を取り、そっと重ねた。
「怒って悪かった」
しおらしく謝る専務。
フフフ。
かわいいな。
5つも年上の人に失礼かもしれないけれど、凄くかわいい。
「栞奈もそんな顔するんだな」
私にしか聞こえない声で、旺が囁いた。
小馬鹿にしたような旺の態度がさらに怒りをあおる。
「誰だ?」
専務が冷たい視線を私に向ける。
「俺たち、一緒に暮らしていた仲なんだよな?」
思わせぶりな旺の態度に、「うん。まあね」私も同調してみた。
こんなに慌てる専務が始めてで、ちょっとだけ楽しくなってきた。
「一緒に風呂に入ったことも、同じ布団で寝たこともあるよな」
「まあ」
プツン。
専務から、そんな音がしたような気がした。
「栞奈、帰るぞ」
「えっ、何でですか?今来たところなのに。それにまだライブが」
「いいから、帰るんだ」
専務が私の腕を引っ張る。
「待ってください。せ、専務っ。・・・痛いっ」
強引に腕を引かれ、つい声を上げてしまった。
「やめろよ」
凄みを効かせた旺が専務の腕をつかんだ。
「離せ」
「あんたが離せ。嫌がってるだろう」
「お前には関係ない」
「関係ある」
ギーッと、威圧的な視線を向ける専務。
旺も負けずに睨み返す。
もー。
「2人ともやめて」
私は専務の腕を振り払い2人の前に立った
「旺、あなた調子に乗りすぎ」
「ごめんごめん。面白くてつい」
ハハハと笑ってみせる旺。
「渉さん。旺は弟です」
「弟?」
「そうです。思わせぶりな態度を取ってすみません」
私は謝った。
「ふざけすぎました。すみません」
旺も頭を下げた。
「イヤ・・・」
今度は専務の方がばつが悪そう。
私は始めて自分から専務の手を取り、そっと重ねた。
「怒って悪かった」
しおらしく謝る専務。
フフフ。
かわいいな。
5つも年上の人に失礼かもしれないけれど、凄くかわいい。
「栞奈もそんな顔するんだな」
私にしか聞こえない声で、旺が囁いた。