コイノヨカン
「久しぶりだな」
「ああ」
時々仕事の絡みで会うことはあるが、こうやって個人的に飲みに出かけるのは数ヶ月ぶりだろうか。
「彼女とは上手くいっているのか?」
「イヤ」
「イヤって、お前」
分かっている。
何とかしないといけないと思っている。
でも、1度こじれてしまうと修復は難しい。
「好きになれないとか?」
「いや、そんなことはない」
「相手に好きな人がいるとか?」
「それもないと思う」
「じゃあ、何が問題なんだよ。さっさと落とせ」
いかにも大地らしい台詞だ。
でも、事はそう簡単ではない。
「何かあったのか?」
珍しく心配そうに俺を見る大地。
「喧嘩をした」
「はああ?誰が」
「俺と栞奈」
「それはその・・・いつもみたいにお前が一方的に冷めたとか、振ったとかではなくて?」
何か人聞きが悪いなあ。
まるで俺が恋愛できない人間のように聞こえる。
「おい渉。どうなんだ?」
大地が身を乗り出してきた。
「うーん。違う」
俺は飲みかけの水割りを一気に開けると、大地の方を見た。
「ああ」
時々仕事の絡みで会うことはあるが、こうやって個人的に飲みに出かけるのは数ヶ月ぶりだろうか。
「彼女とは上手くいっているのか?」
「イヤ」
「イヤって、お前」
分かっている。
何とかしないといけないと思っている。
でも、1度こじれてしまうと修復は難しい。
「好きになれないとか?」
「いや、そんなことはない」
「相手に好きな人がいるとか?」
「それもないと思う」
「じゃあ、何が問題なんだよ。さっさと落とせ」
いかにも大地らしい台詞だ。
でも、事はそう簡単ではない。
「何かあったのか?」
珍しく心配そうに俺を見る大地。
「喧嘩をした」
「はああ?誰が」
「俺と栞奈」
「それはその・・・いつもみたいにお前が一方的に冷めたとか、振ったとかではなくて?」
何か人聞きが悪いなあ。
まるで俺が恋愛できない人間のように聞こえる。
「おい渉。どうなんだ?」
大地が身を乗り出してきた。
「うーん。違う」
俺は飲みかけの水割りを一気に開けると、大地の方を見た。