マシュマロより甘く、チョコレートより苦く



いつだっただろうか。



たぶん、付き合ってから三ヶ月くらいの頃だったような気がする。



私たちはなかなか予定が合わずに一か月ほど会わないでいた。



輝羅くんはサッカー部というれっきとした運動部に入っているし、私だって一応部活に入っているから予定が合わなくなってしまうのは仕方ないんじゃないかと思う。



輝羅くんは直接会った時やメッセージで私に頻繁に予定を尋ねてきたが、大体はそれが私の家族や友達との用事と被ってしまって断っていた。



申し訳ないとは思っていた。



けどずっと前から約束していた用事もあるし、キャンセルする気は毛頭なかった。



そんな風にしてその1ヶ月はあっという間に過ぎ去って。



そしてそんな私に、彼はなんて言ったと思う?



LINEでただ一言、「別れる」、だよ。



その三文字を目にした時、何それ。って思ったよ。



いや、「何それ」だなんて、そんな平凡な言葉じゃぜんぜん足りない。



嫌だよ、別れたくないよ。



まず湧き上がったのはこの感情だった。



私だってちゃんと輝羅くんのこと好きなんだよ。



なんでそれだけじゃダメなの?



私は何か違うことをした?



一か月半ぶりに私は輝羅くんに会いに行った。




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