マシュマロより甘く、チョコレートより苦く
よくわからないから、私は話題を変えた。
「そういえば、学校の近くにアイス屋さんが出来たんだって。外から見たことがあるんだけど、結構お洒落で気になってて。一緒に行けたらいいなって思ってるんだけど、いいかな?」
「…かわいい」
「へ?」
今の話の質問にあってないと思うのは私だけ?
それに今の話に私をかわいいと思う要素あった?
「莉桜は語尾に『さん』をつけることが多いじゃん。アイス屋さんとか、ケーキ屋さんとか。そういうとこがかわいいなって」
「…そう?」
「あれ、照れてない」
ちょっと残念そうに輝羅くんが言う。
「照れないんだったら、もっと俺が照れさせてやるよ」
といきなり私の手を掴む輝羅くん。
「え…?」
意味が分からないことを言われて首を傾げながら私は輝羅くんについていった。
萌映たちには言ってないけど大丈夫なのかな。
彼は私が尋ねたその質問を見事にガン無視した。
ついた場所は多目的トイレだった。