マシュマロより甘く、チョコレートより苦く
翌日。
授業中でうつらうつらしている私の机の上に、そっと何かが投げられた。一気に目が覚めて、それをじっと見つめる。
紙飛行機……?
なぜかちいさな紙飛行機が私の机に飛ばされていた。
右隣から投げられたから…たぶんこれは久保くんから。
久保くんは何もしていないかのようにふいっと顔を背けているけど、それが逆に分かりやすい。
手に取ってみて、そしてそれを破かないように、加えて大きな音を立てないようにそっと広げてみる。
そこには、すこし雑な字でこう記されていた。
『昼休み、少し時間ちょーだい。裏庭で会お』
かわいい丸文字がそう伝えていた。
私、この字わりと好きかも。
なんて、そう思った。