マシュマロより甘く、チョコレートより苦く




『え、そう思う?私、化粧水変えてみたんだよね』って言ったよね。




俺は騙されなかったよ。てか、あんな嘘で俺を騙せるとでも思ったの?」




輝羅くんの目がすっと冷たくなった。




「莉桜、教えてよ。なにを隠してるの?」




怖い。




いままでの輝羅くんだって怖かった。




けど、今の輝羅くんの怖さはそれとは比べものにならない。




「ねえ。俺に言えないことなんでしょ?どういうことなのか詳しく教えてくれないかな」




嫌だ。



教えられない。




「彼氏でしょ?彼女が困っていることがあったら相談してもらいたいっていうのはおかしいかな?違うよね?普通のことだよね?」




じりじりと詰め寄られ、背中が壁に着いたときにもうダメだと思った。




「じゃあ、ゆっくり聞かせてもらおうか」




「そこまでだな」




と落ち着いた声がした。輝羅くんが後ろを振り返ったので、私にもそれが見えた。




そこには、修斗くんが立っていた。



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