マシュマロより甘く、チョコレートより苦く
「もう俺と付き合いたいなんて、思わないよな」
「…そうだね」
私は強く頷いた。
「確かに私は何も言えなかったから、輝羅くんは私が嫌がっていないと勘違いしていたのかもしれない。そこは私が弱かったのもいけなかったと思う。けど、抵抗したら抵抗したらで暴力を振るわれたりするし、とても言えなかった。なにかされると思うと怖くて怖くて、逆らえなかった。もうあんな日々には戻りたくない」
「…そっか…」
輝羅くんは泣きそうな表情をした。
「じゃあ…、久保と付き合ったり、するのか…?」
「なんでここに修斗くんが出てくるの?」
私は眉をひそめる。
「だって、…久保は莉桜が色々相談してた人だろ?」
「別に修斗くんと私が付き合うか付き合わないかなんてどうでもよくない?どうせ輝羅くんはもう私の人生に一切関わってこないんでしょ?」
「…っ、けど!俺は知りたい。まだ莉桜のことが好きだから、好きな女がどこのどいつに拾われていくのか知りたい」
「…よくそんなことを言えるね」
私の心の中に怒りの火が宿った。