君と逢えたから。
そんな生活を毎日続けていれば、私は生きる理由すらも見失う訳で。
どしゃ降りの雨が降る。
今の心情に大変お似合いの様な天気なのだろう。
路地裏で一人、汚い布に包まって、寒さを凌いでいると。
「ねえ、大丈夫かい?」と、男の声がした。どうせ、馬鹿にするのだろう?
「おーい。…今夜は、冷える見込みだよ。ひとつ、探検だと思って、オレの所に泊まりに来ないかい」
…探検?何を言ってるんだ?と、思った。