妖守の常木さん~妖守は彼女を独占したい~
その勇ましい口調や、大雑把にティッシュで拭うところを伺うに、
どうにも嫌がらせを受けている人からでる焦燥感みたいなものは感じない。
失礼ながら、その逆ならあり得ると考えてしまうほどに彼女は元気であった。
「今の時代はあなたのような凛とした女性がいじめの対象になってしまうのですか?」
女の子は横目でじっと僕を見て、また手鏡に視線を戻した。
「いいや、今も昔も変わらず、地味なやつがいじめられる。実際、私はクラスじゃ大人しくしてるし」
「なんでそんなことを?」