妖守の常木さん~妖守は彼女を独占したい~



僕の言いたいことは全てフユコさんにお見通し。


完全に見抜かれていた。



「あなたが久美ちゃんとお付き合いするためには、あの子がそういう家系に生まれていないといけないものね」


「ええ」


「でもね、残念ながら私じゃ力になってあげられないわ」




な、なんで……。



だってフユコさんの旦那さんは神主をしていたはず。


フユコさんを通せば僕は久美ちゃんとのお付き合いが許される。そう思っていた。




「なぜならね、旦那はもう他界してしまったのよ。一昨年の秋にね」


「そ、そうですか……」


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