妖守の常木さん~妖守は彼女を独占したい~
「君みたいに久美ちゃんを狙ってるやつを前に穏やかでいられるはずがないじゃないか」
腕を掴まれ私はビクッとする。
甘く、鋭い視線が私を射抜いた。
「僕、こんなに嫉妬したことないよ」
と顎を掴まれる。そのままぐいっと向かい合わせにさせられ………常木さんの唇と重なった。
「んっ……」
「逃げないで」
常木さんは私から視線を逸らすと真也の方を睨みながら何度の何度も合わせてくる。
「だ、だめだって……」
私は常木さんの胸を押し返して抵抗する。
「惚けているのに?」
すかさず顔を合わせてこようとする。
もっというと服の下に手を入れようと頑張っている。
私はそれを必死に阻止しようと、肩を押したり顔を背けたりして抵抗を試みた。