妖守の常木さん~妖守は彼女を独占したい~
「僕、生きてる意味ない……久美ちゃんに嫌われてしまった」
「このまま好きでもない相手と結婚して、生きた屍になる」
「いや、それか、いっそこのまま死んでしまっても……」
とうわごとのように呟く弥白さんに、顔が引き攣る。
おいおい、この人相当病んでるぞ大丈夫か……。
どうしようこんな人と部屋で二人きりとか耐えられないって。
変な気を起こされる前にほっといて帰るか?
久美が帰ってきたら、この人と二人きりになってしまうけど、どうせ俺がいても弥白さんはお構いなしだ。
あとは二人で楽しくやってもらって。
俺の思考は弥白さんの「だめだ……」という言葉によって阻まれた。