妖守の常木さん~妖守は彼女を独占したい~



暴れるだけ暴れて、疲れた弥白さんはくるっと顔を俺に向けて



「どうすればいいのだ、僕は」と聞いてくる。



「え、何が」


「一体どうすれば久美ちゃんを嫁にできる?」



 俺の100倍脈がありそうな人にそんなんことを聞かれると流石に腹が立った。


意地悪く「さあ」と肩をすくめてやる。



それくらい許されるだろう。
暑いのに参考資料を取りに戻って、ヘロヘロになって帰ってきたと思ったら修羅場になっている、



挙げ句の果てには弥白さんは飛び降りようとするから疲労困憊だ。




だからちょっとした仕返しのつもりだ。



弥白さんなら普通に告白しても久美からいい返事をもらえるはずだけど、教えてあげない。


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