妖守の常木さん~妖守は彼女を独占したい~
常木さんの寝顔を見ながら、隣に横になっていると次第に睡魔が襲ってきた。
クーラーが効いてきて快適な温度になってきたせいだろう、いつの間にか眠っていた。
もし私の片思いで終わってしまったとしても、ちゃんと、ちゃんと良き年下の友人でいよう。
彼の過度なスキンシップにもなれなければならない。
「……く…ちゃん。……久美ちゃん、起きてください」
体を揺すられ目を開けると常木さんが覗き込んでいた。かくして近距離でぱちっと目があう。
常木さんは「ご、ごめんなさい」と後ろへ下がろうとしたけれど、私が腕を掴んだ。
「避けないで……」
大胆な物言いだったと思う。
けれど目覚めてすぐ私と目があって申し訳なさそうな顔をされると、咄嗟に言葉がでた。