妖守の常木さん~妖守は彼女を独占したい~
「でも、僕。あなたと一緒にいると何するかわかりません。
久美ちゃんの嫌がることをしてしまうかもしれないし、そんなことをして嫌な顔をされるのも嫌なんです。
寝起きの久美ちゃんはとても危ない。早く手を離すことをお勧めします……」
「常木さん、敬語に戻っちゃったの?」
私は手を離さずに起き上がる。
「あなたを僕から守るためですよ」と苦笑いした。
「僕にキスされたら困るでしょ?」
「……うん。ごめんね、私、そういうことされると勘違いしちゃいそうだから。
常木さんにとってキスって簡単なものなのかもしれないけど、私は……」