妖守の常木さん~妖守は彼女を独占したい~
「共感性羞恥ってやつ?」
「というか、そういうのは僕にだけ見せてくれればいいです。
わざわざ、他の人に見せなくてもって思ってしまいます。
……って、僕は一体何を言ってるのでしょう」
常木さんは気まずそうに反対側を向いて、照れているのか狐面をかぶった。
そのお面を照れ隠しに使うとは
……なにそれ、すっごく可愛い。
「これってセクハラになってしまうんですかね。
すみません、変なこと言って。
今のは忘れてください」
「いやいや、ならないよ」
どころか、もっと見たいです。
「やっぱり短いかな。スカート」
私は自分のスカートが膝上何センチなのだろうかと手で測ってみる。
ちょうど膝小僧から手を広げたくらいの距離にスカートの裾があった。
「もう少し長くしてみよっかな」
「まあ、でも。夜道をその格好で歩くのは危険ですから、
今日は僕がうちまで送りますよ。
もう陽が落ちてきましたからそろそろお開きです」
いつもほんの少し常木さんと過ごす、この時間が最近の私の楽しみになっていた。
しかし、今日はほんとに暗くなるのが早くて残念である。
いや、今日は私が神社に来るのが遅かっただけか。