妖守の常木さん~妖守は彼女を独占したい~
喋りながら歩いていると、すぐに私のうちについた。
「あ、そうだ。常木さん、おばあちゃんに会って行く?」
常木さんは首を振って答えた。
「……いえ、多分僕のことなんか忘れていると思いますし、やめておきます」
今のはお節介だったか。
思いついたことをそのまま口に出す癖をいい加減やめないとなあ。
「うん、わかった。今日はありがとう常木さん。またね!」
私は送ってくれた常木さんに手を振って、家に入った。