妖守の常木さん~妖守は彼女を独占したい~
「そっか、今日妖守にうちの学校に来るって言ってたな弥白さん」
真也は言った。
「真也、常木さんのこと知ってるの?」
「まあな、久美も知ってるのか。常木さんは兄貴の友達で家も近いしよく遊びにきてたから」
そんな繋がりがあったとは、世間はとても狭いな。
私の知ってる常木さんはずっと大人でなんだか言葉は変だけれど、常木さんは小さい頃から常木さんだった感じがする。
自分の親が私たちのようにキャッキャしていた時期があったと理解していても、しっくりこない感じと同じである。
そう、しっくりこない。
「でもなんであの二人が仲良いのかさっぱりわかんねえ。
弥白さんはいかにも育ちがいい感じなのに、俺の兄貴なんかちゃらんぽらんでホストなんかしてる金髪野郎だ。
謎なんだよなあほんと」