警戒心MAXだったのに、御曹司の溺甘愛に陥落しました
翔さんの指先が徐々に首筋から下におりていき、身体のラインをなぞるように動く。
くすぐったいのと恥ずかしいので身体をくねらせるも、少しだけ体重をかけられるだけで逃げられなくなる。
買って貰ったワンピースを脱がされ、翔さんもいつの間にか上半身は裸。そのまま肌を隠す布を全て取り払われていき、思わず胸を隠すように手を自分に引き寄せる。
「隠すな」
「だって……」
すべてを見られる羞恥に耐えられそうにない。
ゆっくりと腕を取られベッドに縫い付けられてしまうと、じわりと目に涙の膜が張る。
「いじわる、しないで……」
触れられずにただじっと見つめられ、もうどうしたらいいのかわからない。いっそ早く奪ってくれたらという思いまで湧き出す始末。
「がっつかねぇように耐えてんだ。そんな顔で煽ってくんな、バカ」
少し余裕のなさそうな顔をした翔さんだけど、その夜、驚くほど優しく私を抱いてくれた。
身体中にキスされる羞恥に泣き、自分でも触れたことのないところに触れられる恐怖に泣き、少しの痛みに泣き、驚くほどの快感とそれを享受する背徳感に泣く私を、どこまでも甘やかしてくれた。
最後には何も考えられなくなり、ただしがみつくしか出来なかった私の名前を何度も呼び、安心させてくれた翔さん。
「あすか、大丈夫か?」
「今なら恥ずかしさで死ねます……」
「っはは!」
素肌のまま抱き締められるのはまだ慣れないけど、それでも肌が触れ合っているとどこか安心する。
ベッドに横たわったままその胸にすり寄ってみると、頭のてっぺんにちゅっとキスが降ってきた。