警戒心MAXだったのに、御曹司の溺甘愛に陥落しました

姿形もだけど、素直でよく笑って周りを明るくするような女の子。

可愛げのない私のことだってこうして優しい微笑みで見守ってくれる光ちゃんも、恋をするならやっぱり守ってあげたくなるような子が好きなんだなぁ。

奥さんもそんな可愛らしい人なんだろうか。

もう一口ベイリーズミルクを飲む。

とろりとした甘さが本当に癒やされる。光ちゃんのチョイスで外したことがない。

「バーテンダーって何か資格がいるんだっけ?」
「いらないよ。まぁ民間のバーテンダー協会が主催してる資格は持ってると就職に有利だけど。なんで?」
「ううん。光ちゃんの作ってくれるカクテル、いっつも美味しいから」
「あすかちゃんだけのために作ってるからね」
「ふふ、バーテンダーってモテるわけだね」

光ちゃんの言葉には嘘も下心もない。ここには私たちふたりの幼なじみという関係を咎める人もいない。

だから安心して一緒にいることが出来る。

優しいイケメンバーテンダーに美味しいお酒。

「癒やされる…」
「はは。お疲れだねぇ」
「うん、でも来週からも頑張れる」

ふと先程の話を思い出した。

光ちゃんの初恋相手……。

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