好きな人には好きになってもらいたいじゃん。
かほちんも町田くんもにやにやと楽しそうに笑っている。
それに反して廉はすごい不機嫌顔。
この差はいったい……。
なんて思いながらも、わたしは廉と並んでふたりの後ろをついて行き、目当てのものを買う。
「たこ焼きおいしい~!」
「なーんか出店の焼きそばって特別よね」
かほちんとシェアしながら食べる。
お腹空いてたからよりおいしいな。
「ほら、廉も」
「ん」
たこ焼きを半分にして、廉の口へ運ぶ。
廉もすんなりと口を開けてそれを食べる。
飲み込んでからもう半分。
「……うらやましいぞ」
「ナチュラルにイチャついたわね」
「なんでもないことのように……男の夢だぞ……?」
「ふたりにとってはなんでもないことなんだよ」
かほちんと町田くんがまたふたりで話している。
ふたりってけっこう仲良しだね。