好きな人には好きになってもらいたいじゃん。
わたしのほっぺでさんざん遊んで満足した廉がやっと離す。
そのときには閉会式も終わり、みんなが戻ってくるときだった。
今日は廉と一緒に帰る。
約束するって変な感じ。
くすぐったいね。
みんなで片付けをするけど、わたしは運んだりできないからみんなの椅子の土を落としたりとできることを手伝った。
体育祭は終わり、1年で総合優勝を果たしたうちのクラスは先生がいちばん喜んでいた。
廉は先生にたくさん絡まれていたけど、相変わらず鬱陶しがっていて、それを見たクラスメイトが笑う。
クラス全員が笑顔のまま体育祭は幕を閉じた。
「くるたん、このあとクラスで打ち上げしよって町田と話してるんだけどどう?」
体育委員だったかほちんがすぐにわたしの席へ来てくれる。
打ち上げって高校生って感じだ。
すごく楽しそう!
でも……。
「ごめんね、わたしは不参加で。でも誘ってくれてありがとう」
「そっか。残念だけど、急だったもんね。またふたりでも遊ぼう」
「うん!」