好きな人には好きになってもらいたいじゃん。
◇いじわるじゃないね





シャワーを浴びながらさっきのことを思い返す。



『廉のいちばん近くにいる女の子は、わたしじゃないといやだ……っ』


恥ずかしくて爆発しそう。

自分でも意味わかんないこと言ってるってわかってる。

そんなのばっかりだな。


ほかのことを考えようと、シャワーを頭にあてる。


だけど、思い出されるのはさっきのこと。




『……いいよ』



わたしをまっすぐに見つめる廉の瞳に吸い込まれそうになった。

わがままで意味わかんないことを言うわたしを受け入れてくれる廉。


いじわるな廉じゃなくてよかった。

と、ホッとしたの半分。


廉なら断らないって思っていたの半分。



そのあと、体育祭終わりだからシャワーだけ浴びて、またわたしの部屋に集合って決めて、現在シャワー中。


シャワーを浴びても気持ちは落ち着かないまま、上がって着替える。


脱衣所を出たらリビングで話し声が聞こえて足に負担がないようゆっくり歩きリビングに入った。


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