好きな人には好きになってもらいたいじゃん。








「ちょ、廉……」

「俺からならしていいんだろ?」

「待って。もう、いっぱいした」

「足りない」


俺の肩を押す胡桃の手を握り、指を絡める。

そのまま引き寄せて唇を重ねた。


胡桃が雑炊を作って見舞いに来てくれたつぎの日に熱は下がり、学校終わりにまた胡桃が来てくれた。


昨日、俺を煽ったからだよ。

今日はぜったいに離さないつもり。もう決めてる。


胡桃から漏れる声も、重なる息遣いも、すべてが俺を夢中にさせる。



「ん、廉…っ」

「口開けろ」


真っ赤な胡桃が上目遣いで俺を見る。

わざとだろ。


止めさせる気ねぇな。


控えめに口を開けた胡桃がかわいすぎて、すぐに深く重ねた。



なぁ、かわいすぎるって。




「廉、ストップ……」

「なんで息切れてんの?」

「廉のせいでしょ!」



キッと俺を睨むその表情でさえかわいいんだからむかつく。


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