好きな人には好きになってもらいたいじゃん。
◇きみに近づくために
すでに衣替えした制服を、鏡の前で確認する。
カッターシャツ、しわになってないね。
スカートも大丈夫。
髪の毛もいい感じに巻けている。
よし。
今日も完璧な状態。
気合いを入れてドアを開けて外に出る。
「いっくん!」
「くるちゃんおはよう」
「おはよう!」
ドアを開けると、わたしの家の前でいっくんは待ってくれていた。
声をかけると、笑顔で顔を上げて挨拶をしてくれる。
今日もかっこいい。
かっこよすぎる。
いっくんのこの笑顔だけで幸せな気持ちになれるのは今日も変わらない。