男嫌いな侍女は女装獣人に溺愛されている
ピケは、告白がうまくいってノージーが無事に獣人から人へ変化したことを確認したら、イネスを裏切ってガルニールに協力するつもりだ。
恩人であるイネスを裏切ったピケを、ノージーは嫌いになるだろう。
恩人であるピケのために大嫌いなネズミ狩りをしていたような、義理堅い人だから。
ノージーはピケのことを恨む。
そして、どうして告白なんてしてくれたのだと憤るだろう。
(その時思い出した私がいつもの私だなんて、なんだか嫌なんだもの)
たとえ嫌な出来事として思い出されるのだとしても、かわいい自分でありたい。
なんとも後ろ向きな動機ではあるが、ピケは真剣だった。
雪化粧した王都を、ピケはすました顔でゆったりと歩く。
内心はまた笑われるんじゃないかとドキドキしていた。いつもはノージーがピケの注意を引きつけるように話をしてくれるから、こんなことはないのだが。
ガラス窓の向こうに見える店の中は、どこもすてきに見える。
どの店なら、ピケが求めるものを買えるのだろう。
当て所もなく歩く未来しか見えなくて、途方に暮れそうだった。
恩人であるイネスを裏切ったピケを、ノージーは嫌いになるだろう。
恩人であるピケのために大嫌いなネズミ狩りをしていたような、義理堅い人だから。
ノージーはピケのことを恨む。
そして、どうして告白なんてしてくれたのだと憤るだろう。
(その時思い出した私がいつもの私だなんて、なんだか嫌なんだもの)
たとえ嫌な出来事として思い出されるのだとしても、かわいい自分でありたい。
なんとも後ろ向きな動機ではあるが、ピケは真剣だった。
雪化粧した王都を、ピケはすました顔でゆったりと歩く。
内心はまた笑われるんじゃないかとドキドキしていた。いつもはノージーがピケの注意を引きつけるように話をしてくれるから、こんなことはないのだが。
ガラス窓の向こうに見える店の中は、どこもすてきに見える。
どの店なら、ピケが求めるものを買えるのだろう。
当て所もなく歩く未来しか見えなくて、途方に暮れそうだった。